最後の吉本隆明
思想を生き抜く。
「戦後最大の思想家」「思想界の巨人」と冠される吉本隆明。その吉本がこだわった「最後の親鸞」の思考に倣い、「最後の吉本隆明」の思想の本質を追究する。
戦後最大の思想家と冠される吉本隆明は、何をもって「最大」とされるのだろう。本書は、吉本自身がこだわった「最後の親鸞」という考えに倣い、吉本思想の本質を「最後の吉本隆明」としてとり出す。けっして大御所にも権威にもならず、市井のなかで思索しつづけた一個の存在が、思想を生き抜くことは可能かという難問に、身をもって可能である、ということを示した、稀有な人間の姿を描く。
第1章 吉本隆明という稀有
第2章 人生の辛酸と不屈
第3章 「事件」としての恋
第4章 無敵の論争、背後の含羞
第5章 独力独学による“知”の極北
第6章 片言隻句としての思想
第7章 「世界認識」×「大衆の原像」=吉本思想
第8章 一条の光射しこむ還り道
第9章 最後の吉本隆明
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