夏目漱石全集 3
「智に働けば角が立つ……」と始まる、清浄な非人情の世界を描いた「草枕」のほか、「二百十日」「野分」を収める。漱石初期の代表的中篇3篇。
【解説: 吉田精一 】
「智に働けば角が立つ」から「しばらくでも塵界を離れた心持になれる」詩的天地に遊ぼうと、旅に出た青年画家は才気あふれる女性・那美さんと出会う…。清浄な“非人情の世界”を描いた『草枕』、欲と金の社会を批判しつつ理想主義に苦悩する青年を描いて、のちの大作品群を予感させる『二百十日』と『野分』―漱石初期の代表的中篇を収める。若い読者の理解を助けるため読みやすい活字で詳細な語注を付した。
草枕
二百十日
野分
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