戦中派虫けら日記 滅失への青春
〈嘘はつくまい。嘘の日記は無意味である〉戦時下、明日の希望もなく、心身ともに飢餓状態にあった若き風太郎の心の叫び。
【解説: 久世光彦 】
あの時代、青空だけは美しかった。20歳の青年は、軍需工場で働いていた。医学校を志しながら、本を読んでいた。どんな将来のためかまるでわからないまま。
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