温泉旅行記
自称・温泉王が厳選した名湯・秘湯の数々。旅行ガイドブックとは違った嵐山流遊湯三昧紀行。気の持ちようで十分楽しめるのだ。
【解説: 安西水丸 】
自称・温泉王が太鼓判を押した名湯の数々。団体が押し寄せず、勘ちがいした懐石料理も出ず、源泉に近く、24時間入浴可能、ひっそり、のんびり湯にひたる…。人情味あふれる宿の人々との交流も楽しみの一つ。浴衣姿、手拭い片手に、下駄をカラコロ、近くを散歩するも良し。読めば温泉気分まちがいなし。ついガマンできず発作的に温泉へ行きたくなる。
牧水『みなかみ紀行』でいろいろと考えた―川原湯(群馬)・沢渡(群馬)・草津(群馬)・小瀬(長野)
春眠の鯨は海に沈みおり―白浜(和歌山)・勝浦(和歌山)・太地(和歌山)・川湯(和歌山)
なぜブンジンは温泉にはまったか―奥湯河原(神奈川)・箱根塔之沢(神奈川)
湯の沢にざぶりざぶりと蛇いちご―玉川(秋田)・後生掛(秋田)・鶴の湯(秋田)
瞳忌や荒れるパドック上山―上山(山形)・碁点(山形)
台風に追われて北海道温泉旅―登別(北海道)・ニセコ薬師(北海道)・二股ラジウム(北海道)・八雲(北海道)
夏の温泉は川沿いに限るぞ―宝泉寺(大分)・壁湯(大分)・川底(大分)
こおろぎも湯上りで鳴く松江城―城崎(兵庫)・関金(鳥取)・松江(島根)
長いあとがき―岩下(山梨)・道後(愛媛)・古里(鹿児島)・指宿(鹿児島)
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