百姓の江戸時代
先祖に学ぶ、暮らしの知恵
江戸時代は本当にきびしい身分社会だったのだろうか。村の史料から、当時の庶民である百姓が知恵と元気でつくった経済社会の姿を描き、日本近世史をよみなおす。
- シリーズ:ちくま新書
- 735円(税込)
- Cコード:0221
- 整理番号:270
- 刊行日:
2000/11/20
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:224
- ISBN:4-480-05870-2
- JANコード:9784480058706
- 在庫 ×
江戸時代は士農工商の時代だ、という常識がある。きびしい身分制度のもと、農民は田畑の所有を許されず、重い年貢に苦しめられ、自給自足を強いられたという説明だ。だが、村々に残る資料をみて歩くと、まったく異なる世界がみえてくる。百姓たちは銭を用いて布を買い、それを身にまとって祭りを盛り立てた。また、広い敷地に庭を造り、茶・書・華をたしなみ、俳句をよんで旅をした。その一方で、乏しい資源を大切にし、浪費を抑え、そして元気よく働いた。本書では、これまでの権力の側からの史観を覆し、当時の庶民である百姓の視点から江戸時代の歴史をよみなおす。
序章 「日本近世史」のあやうさ
第1章 百姓を独立させた検地
第2章 身分社会の終焉
第3章 法と制度のからくり
第4章 新しい社会の秩序
第5章 百姓の元気
第6章 民意が公論となるとき
第7章 村に学んだ幕閣
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