宮崎駿の<世界>
大気の流れからメカ、建物、動物、人間、草木……そしてそこに流れていた歴史まで。〈世界〉を丸ごと作る宮崎駿作品を共感覚的に探る、これまでにない長編評論。
- シリーズ:ちくま新書
- 987円(税込)
- Cコード:0274
- 整理番号:308
- 刊行日:
2001/08/21
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:336
- ISBN:4-480-05908-3
- JANコード:9784480059086
- 在庫 ×
アニメ作家・宮崎駿の仕事は「監督」という枠に収まるものではない。大気の流れからメカ、建物、動物、人間、草木、そこに流れていた歴史まで。画面上のすべてを自らの能力で統率する。地下に潜ったかと思ったら、今度はとてつもなく高い場所に上がっていく…世界は横にだけではなく縦にも見渡せるのだ。そして悪夢と解放を示す“落下”と“飛翔”―本当の表現とは一つしかない、それを探しているのだと言う宮崎駿。そもそもアニメーション自体が「らしさ」の表現であり、我々の何気ない動き、そして観察力に対する批評である。やがて、宮崎作品とともに生きてきた我々の時代とは何だったのか、あるいは彼が時代に何を残してきたのかが見えてくる。
第1章 スタジオジブリ作品を振り返る
第2章 少年と泥棒と探偵と―初期作品をたどる
第3章 漫画映画の伝統から「日常生活の冒険」まで―宮崎駿前史
第4章 「心を白紙にしてくれる映画」―宮崎駿論
第5章 フレームを超えた表現を―『千と千尋の神隠し』
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