江戸村方騒動顛末記

高橋 敏

江戸後期、彦根藩世田谷領宇奈根村では五〇年、三代にわたって村方騒動が繰り広げられた。古文書を読み解き「ものをいう百姓」たちの実像を浮き彫りにする。

江戸村方騒動顛末記
  • シリーズ:ちくま新書
  • 714円(税込)
  • Cコード:0221
  • 整理番号:313
  • 刊行日: 2001/10/18
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:208
  • ISBN:4-480-05913-X
  • JANコード:9784480059130
高橋 敏
高橋 敏

タカハシ サトシ

1940年生まれ。1965年東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、国立歴史民俗博物館名誉教授。文学博士。専門は近世教育・社会史、アウトロー研究。著書に『日本民衆教育史研究』『民衆と豪農』『近世村落生活文化史序説』(未来社)、『近代史のなかの教育』『清水次郎長と幕末維新』『大原幽学と幕末村落社会』(岩波書店)、『国定忠治』(岩波新書)、『村の手習塾』(『朝日百科』歴史を読みなおす20)、『国定忠治を男にした女侠――菊池徳の一生』(朝日選書)、『博徒の幕末維新』(ちくま新書)など多数がある。

この本の内容

文政11年(1828)、彦根藩世田谷領宇奈根村の百姓たちは、一路江戸中枢を目指していた。領主井伊家上屋敷、隣屋敷、さらには寺社奉行、大目付を次々襲い、評定所に箱訴、名主・村役人の不正と藩の扱いの不備を訴える越訴を敢行した。江戸から三里半、暴れ河多摩川の「川除御普請」(公共工事)で潤う村・宇奈根には、読み書き算用に長じ、江戸の事情をよく知る「ものをいう百姓」が多数育っていたのである。50年、三代にわたる騒動の結末ははたしていかに…。古文書を読み解き、幕末の世田谷と江戸を舞台に生きた人々の実像を掘り起こし、時代と社会を緻密かつ大胆に描く、新しい江戸時代史の誕生。

この本の目次

序 江戸市中を騒がす越訴
第1章 世田谷宇奈根村の村方騒動(村方騒動の勃発
騒動の仕切り直し ほか)
第2章 大江戸と世田谷(宇奈根村と多摩川
宇奈根村百姓源右衛門 ほか)
第3章 三度の村方騒動(名主のいない村
騒動の再燃―分村運動の展開 ほか)

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