公共哲学とは何か
滅私奉公の世に逆戻りすることなく私たちの社会に公共性を取り戻すことは可能か? 個人を活かしながら公共性を開花させる道筋を根源から問う知の実践への招待。
人びとの間に広まるシニシズムや無力感、モラルなき政治家や経済人、やたらと軍事力を行使したがる大国―こうした大小さまざまの事態に直面して、いま「公共性」の回復が切実に希求されている。だがそれは、個人を犠牲にして国家に尽くした滅私奉公の時代に逆戻りすることなく、実現可能なものだろうか?本書は、「個人を活かしつつ公共性を開花させる道筋」を根源から問う公共哲学の世界に読者をいざなう試みである。近年とみに注目を集める「知の実践」への入門書決定版。
第1章 公共哲学は何を論じ、何を批判し、何をめざすのか
第2章 古典的公共哲学の知的遺産
第3章 日本の近・現代史を読みなおす
第4章 公共世界の構成原理
第5章 公共哲学の学問的射程
第6章 グローカルは公共哲学へ向けて
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