アナーキズム ─名著でたどる日本思想入門
大杉栄、竹中労から松本零士、笠井潔まで十の名著をたどりながら、日本のアナーキズムの潮流を俯瞰する。常に若者を魅了したこの思想の現在的意味を考える。
大正ロマン香る革命家の伝説。破滅と頽廃に縁どられたテロリスト列伝。祝祭としての群集蜂起。生命流の爆発。相互扶助と自由連合のユートピア。唯一者を生きる矜持。戦士たちの共同体。あまりの純粋さと単純さゆえに、多くの若者たちを魅了してきた思想史上の異色、アナーキズム。そこにかいま見える近代の臨界とは何か。十冊のテキストをステップとして大胆に講釈される、根源的に考え生きるためのレッスン。
序章 反逆とユートピア―アナーキズムとは何か
第1章 この人を見よ!―アナーキストの肖像 『大杉栄』(「日本の名著46」)
第2章 悲しき若者のロマン―デラシネ・テロリスト 竹中労/かわぐちかいじ『黒旗水滸伝』
第3章 躍動するエラン・ヴィタル―ベルグソニアン 鈴木貞美編『大正生命主義と現代』
第4章 社稷を想うこころ―コミュニタリアン 滝沢誠『権藤成卿』
第5章 撃てと命じるものを撃て―アンチ・スターリニスト 埴谷雄高作品集3『政治論文集』
第6章 敵の敵は味方―コンサバティスト 勝田吉太郎著作集第四巻『アナーキスト』
第7章 五十六億七千万待てますか?―ミレニアニスト 宮田登『ミロク信仰の研究』
第8章 さよなら日本、さよなら世間―コスモポリタン 鶴見俊輔『方法としてのアナキズム』
第9章 君が気にいったなら―ピカレスク 松本零士『宇宙海賊キャプテンハーロック』
第10章 商人のユートピア―アナルコ・キャピタリスト 笠井潔『国家民営化論』
終章 日本アナーキズムの現在―メタ・アナーキズムの方へ
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可