つくられた卑弥呼 ─<女>の創出と国家
卑弥呼は神秘的な巫女ではなく、政治的実権をもった王だった! 史料を丹念に読み解きながら、明治以降につくられた卑弥呼像を完全に覆す、衝撃の論考。
- シリーズ:ちくま新書
- 714円(税込)
- Cコード:0221
- 整理番号:528
- 刊行日:
2005/04/05
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:208
- ISBN:4-480-06228-9
- JANコード:9784480062284
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邪馬台国の女王卑弥呼。日本人なら誰もが知っているこの女性について、教科書で「すぐれた巫女であり、人に姿を見せることもまれで、弟が彼女を補佐して実際の政治を行っていた」と習わなかっただろうか。しかし、この卑弥呼=神秘的巫女説は、実は近代に創られたものである。本書は『魏志』倭人伝のほか、『風土記』『古事記』『日本書紀』の伝承を、木簡等の新出史料や古代女性史研究の成果をふまえて丁寧に読み解き、卑弥呼を“戦う”王ワカタケルと同種の、政治的実権をもった王として位置付け直す。卑弥呼に象徴される古代の女性首長たちの実像を明らかにし、現在の女帝論議にも一石を投じる衝撃の論考。
はじめに―卑弥呼の実像をもとめて
第1章 『風土記』の“女”を読む
第2章 『魏志』倭人伝の“女”を読む
第3章 飯豊王の物語を読む
第4章 ジェンダー記号としての「ヒメ」を読む
終章 卑弥呼像の創出
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