「資本」論 ─取引する身体/取引される身体
資本主義は不平等や疎外をも生む。だが所有も市場も捨て去ってはならない――。社会思想の重要概念を深く考察し、「セーフティーネット論」を鍛え直す卓抜な論考。
- シリーズ:ちくま新書
- 903円(税込)
- Cコード:0233
- 整理番号:556
- 刊行日:
2005/09/05
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:304
- ISBN:4-480-06264-5
- JANコード:9784480062642
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「私的所有」が制度化され、市場経済が発展し、資本主義の秩序が支配する世界は、それ以前の「自然」な状態よりも、おおむね有益である。だがそうした世界は不平等や労働疎外をも生みだす。それでもなお、私たちはこの世界に踏みとどまるべきであり、所有も市場も捨て去ってはならない。本書はその根拠を示し、無産者であれ難民であれ「持たざる者=剥き出しの生」として扱われることがないよう、「労働力=人的資本」の所有者として見なすべきことを提唱する。「所有」「市場」「資本」等の重要概念を根本から考察した末に示されるこうした論点は、これからの社会を考える上で示唆に富む。
プロローグ 自然状態からの社会契約
1 「所有」論
2 「市場」論
3 「資本」論
4 「人的資本」論
エピローグ 法人、ロボット、サイボーグ―資本主義の未来
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