よく生きる
「よく生きる」という理想は、時代や地域、民族、文化、そして宗教の違いを超えて、人々に迫る。東西の哲学や宗教をめぐり、考え、今日の課題に応答する。
「よく生きる」。これは、時と所を問わず、人間にとって究極の問いである。人は強くて、同時に弱くなければならない。人は強くなければ自分の存在を守れない。しかし、それは動物としての生存の維持である。人は、弱くなったとき、他者の心を理解し、他者と真の交わりに入り、存在の根源に帰入する。それが人の幸せである。古今東西の哲学、宗教、文学を通して、人間のこの真実を明らかにする。
第1章 幸福(生きる
幸福とはなにか
ソクラテスにおける「生」と「生のかなた」)
第2章 他者(孤独の突破
人間の高さ)
第3章 神(ギリシア人の神
ソクラテスの神
妙高人と絶対他力
他者を求める神
神の高さと低さ)
第4章 社会(市民の概念と人間の平等
デモクラシーの基礎と未来
現代の政治哲学)
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