改憲問題
戦後憲法はどう機能してきたか。改正でどんな効果が期待できるのか。改憲論議にはこうした実質を問う視角が欠けている。改憲派の思惑と帰結をクールに斬る一冊!
日本国憲法は「占領軍に押しつけられたものだ」「もはや古くなった」「自衛隊すら認めないなんて非現実的だ」…。こんな改憲必要論が巷に溢れている。しかし、戦後憲法は現実にどう機能してきたのか、また、そのどこに問題があり、どう改正すると、どんな効果が期待できるのか。現在の改憲論議に欠けているのは、こうした改憲の「実質」を問う視座である。本書は、現代改憲の思惑と帰結をクールに診断し、いま「護憲」であることの意味を、徹頭徹尾「リアル」な語り口で問いなおす試みである。改憲に賛成の人も反対の人も必読の一書。
ある日の狩田ゼミの風景―序に代えて
第1章 自由への長く曲がりくねった道―「押しつけ憲法論」を超えて
第2章 改憲論議はタブーだったのか―戦後改憲論の系譜
第3章 現代の改憲動向を読む―なぜ明文改憲なのか
第4章 世代ごとの憲法?―憲法とプリコミットメント
第5章 神学論争を超えて?―改憲必要論のトレンドを読む
第6章 九条論の構造転換?―最近の九条論を読む
第7章 自民党の「新憲法草案」―どこが問題か、なぜ問題か
第8章 憲法九条の「効用」―あるいは「護憲」のリアリズム
第9章 国を愛すること、憲法を愛すること―「愛国心」を考える
別の日の狩田ゼミの風景―結びに代えて
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