カントの読み方
初心者のため(だけ)の
カント入門
超有名な哲学者カントは、翻訳以前にそもそも原文も難しい。カントをしつこく研究してきた著者が『純粋理性批判』を例に、初心者でも読み解ける方法を提案する。
カントは日本でも有名な哲学者だが、同時にその難しさについても広く知られている。けれどもそれは翻訳のためばかりではなく、カント自身が論じている事柄そのものが難しいのだから、叙述もまた難しくならざるを得ない。では、どうすれば、日本語でより正確に理解できるようになるのだろうか。ここでは『純粋理性批判』を例に、これまで統覚、超越・覚知、予料、範疇などと訳されてきたキーワードを分かりやすい言葉に置き換えるなど、さまざまな工夫を試み、長年カントに親しんできた著者が、初心者でも近づける方法を提案する。
プロローグ カントはなぜ難しいのか?
第1章 実体としての魂の批判
第2章 意識の単なる形式としての私
第3章 経験を可能にする私
第4章 内的経験
第5章 他者
第6章 表象の手前―存在する私
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