寺社勢力の中世 ─無縁・有縁・移民
中世の主役は、
幕府でも朝廷でもない
最先端の技術、軍事力、経済力を持ちながら、同時に、国家の論理、有縁の絆を断ち切る中世の「無縁」所。第一次史料を駆使し、中世日本を生々しく再現する。
日本文明の大半は中世の寺院にその源を持つ。最先端の枝術、軍事力、経済力など、中世寺社勢力の強大さは幕府や朝廷を凌駕するものだ。しかも、この寺社世界は、国家の論理、有縁の絆を断ち切る「無縁の場」であった。ここに流れ込む移民たちは、自由を享受したかもしれないが、そこは弱肉強食のジャングルでもあったのだ。リアルタイムの史料だけを使って、中世日本を生々しく再現する。
序章 無縁所―駆込寺と難民
1章 叡山門前としての京
2章 境内都市の時代
3章 無縁所とは何か
4章 無縁VS.有縁
終章 中世の終わり
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