小説家夏目漱石
2008年春、復刊。
処女作『吾輩は猫である』から遺作『明暗』に至る小説をテクストに即して精緻に分析する、著者三十年にわたる漱石論の集大成。
【解説: 菅野昭正 】
戦後を代表する作家である著者は、「彼(漱石)の作品を調べるのは、自分を調べることと同じになって来た気配があります」(本書より)と語っている。漱石の処女作『吾輩は猫である』から遺作『明暗』に至る小説をテクストに即して精緻に分析する、著者30年にわたる漱石論の集大成。読売文学賞受賞。
序説 『こゝろ』と『道草』
ウイリアム・「盾」・水―「幻影の盾」源流考
『猫』と「塔」と「館」と―作家漱石の発車
「坊っちゃん」
漱石と国家意識―「趣味の遺伝」をめぐって
ユリの美学―漱石とキリスト教
江藤淳著『漱石とアーサー王伝説』批判
再び『漱石とアーサー王伝説』批判
漱石の構想力―江藤淳『漱石とアーサー王伝説』批判
「薤露行」の構造
水・椿・オフィーリア―『草枕』をめぐって
トリスタンとイズーの駈落ち―『三四郎』をめぐって
姦通の記号学―『それから』『門』をめぐって
幻想の生れる場所―「夢十夜」「永日小品」
『彼岸過迄』をめぐって
文学と思想―『行人』をめぐって
『こゝろ』の構造
「自伝」の効用―『道草』をめぐって
『明暗』の結末について
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