下剋上の文学
物くさ太郎など中世庶民文学の主人公の意識と行動原理を描き、乱世を生き抜く庶民のエネルギーを甦えらせた画期的な室町文学研究。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,009円(税込)
- Cコード:0195
- 整理番号:サ-3-1
- 刊行日:
1993/02/05
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ISBN:4-480-08039-2
- JANコード:9784480080394
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絶対に何もしない「ものくさ」男が、都に上ると俄然、比類のない「まめ」男に急変した。御伽草子『物くさ太郎』における「ものくさ」の本質を徹底的に追究、主人公の意識と行動原理を探り当て、乱世の人間像を活写した「怠惰と抵抗」。同型の「のさ者」として甦る狂言『武悪』等々の太郎冠者たち。清新な意味論的方法によって解読された画期的な室町文学研究10篇を収録。
怠惰と抵抗―物くさ太郎
成りあがり―一寸法師と物くさ太郎
無知と愚鈍―物くさ太郎のゆくえ
弱者の運命―御伽草子と狂言
勝利の歌―狂言の主従
嘲笑の呪文―狂言の山伏
有世の面影―狂言の陰陽師
喜劇への道―狂言の「をかし」
転落の序章―天正狂言本「こけ松」のばあい
下剋上の文学―民話のクッチャネたち
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