ヘーゲルの精神現象学
ヘーゲルの主著『精神現象学』の完訳を果たした著者による平易な入門書。晦渋・難解な本文に分け入り、ヘーゲル哲学の全貌を一望する。
【解説: 小倉志祥 】
1807年刊行のヘーゲル『精神現象学』は、「意識」が対象の知覚という最も低い段階から出発しつつ、経験を経て「自己意識」に、さらにはより高次の「理性」、すなわち、絶対の他在のうちに純粋に自己を認識する『絶対知』に到達する過程を描いて、近代哲学に一時代を画したもの。この晦渋・難解な大著を、同書の完訳者である著者が、懇切丁寧に解説する。一地方の非アカデミックな研究者たちの熱意に導かれるようにして講義した著者の、その語り口がヘーゲルの思想の核心を開示する。恰好のヘーゲル『精神現象学』入門。
カントとの関係
ヘーゲル哲学における『精神現象学』の位置
近代精神史上の位置
現象学の構成
現象学の目的
現象学の方法
意識(対象意識)
自己意識
理性
精神の史的叙述
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