ぼく自身あるいは困難な存在
ラディゲ、サティ、プルーストら親しい友人たちを回想する魅力的な人物論をちりばめつつ、コクトーの姿と芸術観を浮き彫りにする珠玉エッセー。
本書の執筆時に、コクトーは五十七歳だった。第二次大戦が終結して間もない、占領下の陰惨な記憶も鮮やかな時点で、自身の死を意識しつつ書かれた本書は、ラディゲ、サティ、プルースト、ディアギレフら、その多くは世を去っている親しい友人たちの的確で魅力的な人物論がちりばめられ、エスプリにみちたコクトーの姿と透徹した芸術観が浮かびあがってくる。「死について」「言葉について」「美について」「線について」など、「射撃姿勢をとらずに凝っと狙いを定め、何としてでも的を射抜く」というその手並みを味わいながら、読者は、コクトーの真摯さとそこに寄り添っている孤独の深さに導かれることだろう。
会話について
ぼくの幼年時代について
ぼくの文体について
仕事について また 伝説について
レーモン・ラディゲについて
ぼくの容姿について
ぼくのさまざまの逃亡について
フランスについて
演劇について
ディアギレフについて また ニジンスキーについて〔ほか〕
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可