母性という神話
母性本能の神話性を論証し、母子の関係、女性の在り方を再考し論議を呼んだ問題提起の書。フェミニズム歴史学の最良の成果。
【解説: 荻野美穂 】
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,470円(税込)
- Cコード:0136
- 整理番号:ハ-11-1
- 刊行日:
1998/02/10
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:528
- ISBN:4-480-08410-X
- JANコード:9784480084101
- 在庫 ×
いわゆる「母性愛」は本能などではなく、母親と子どもの日常的なふれあいの中で育まれる愛情である。それを「本能」とするのは、父権社会のイデオロギーであり、近代が作り出した幻想である…。母性本能の神話性を18世紀以来の育児事情の変遷により論証し、母と子の関係や女性の在り方について再考をうながした問題提起の書。1980年、フランスで出版されるや多くの反響や批判とともに大論議をよんだフェミニズム歴史学の金字塔。
第1部 愛の不在(父権・夫権の長い支配
1760年以前の子どもの地位
母親の無関心)
第2部 新しい価値―母性愛(子どもの弁護
新しい母親)
第3部 強いられた愛(ルソーから受け継いだ道徳論あるいは「ソフィー、その娘たち、孫娘たち」
フロイトから受け継いだ医学論
神話と現実とのずれ)
楽園は失われたのか、見出されたのか
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