芸術の哲学

渡邊 二郎

アリストテレス『詩学』にはじまり、カント、ショーペンハウアー、ニーチェ、フロイト、ユング、さらにはハイデッガーに至る芸術論の系譜。

芸術の哲学
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,365円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:ワ-3-3
  • 刊行日: 1998/06/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:480
  • ISBN:4-480-08426-6
  • JANコード:9784480084262
渡邊 二郎
渡邊 二郎

ワタナベ ジロウ

1931年10月15日、東京に生まれる。1949年、東京大学入学、53年、文学部哲学科卒業。58年、大学院人文科学研究科哲学専門博士課程、単位修得満期退学。63年、論文「ハイデッガー哲学の研究」により、文学博士(東京大学)。1958年、成城大学文芸学部専任講師。62年、助教授。64年、東京大学文学部助教授。67-69年、フンボルト財団奨学生として、ドイツのフライブルク大学に研究滞在。78年、東京大学文学部教授。92年、放送大学教養学部教授、東京大学名誉教授。2002年、放送大学名誉教授。日本哲学会委員長、哲学会理事長、実存思想協会理事長、日本シェリング協会会長、世界哲学会運営委員、日本学術会議哲学研究連絡委員長、等を歴任。2008年2月12日、膵臓癌のため逝去。

この本の内容

文学作品や音楽・絵画は、なぜ私たちを魅了してやまないのだろうか?美の成立根拠を人間的主観の心の在り方のうちに求める、これまでの「近代主観主義的美学」では、芸術を十全に理解することはできない。生と世界内存在の真実が開示される場こそが芸術作品であり、その輝き(シャイネン)と現出(エルシャイネン)の結果が美(シェーン)となるのではないのか。アリストテレスの『詩学』から始めて、ニーチェ、ハイデッガー、ガダマーへと至る「存在論的美学」の太い系譜を辿り、また翻って、美を希求する人間の動機を探るべくフロイト、ユングを検討し、カント、ショーペンハウアーの芸術論、人間論、情念論を存在論をもって再評価する。

この本の目次

技術における虚構と真実
アリストテレスの『詩学』
ミメーシス、カタルシス、ハマルティア
ニーチェの『悲劇の誕生』
ディオニュソス的なものとソクラテス主義
ハイデッガーの芸術論
ガダマーの芸術論
フロイトの詩人論
ユングの詩人論
ショーペンハウアーの世界観
芸術の慰めと苦悩の現実
カントの『判断力批判』

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