実存と虚存
存在の場所的構造についてその多用性・重層性を省察する。究極の場所とは? 生死の地平とは? 真に開かれた存在を問う。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,050円(税込)
- Cコード:0110
- 整理番号:ウ-2-2
- 刊行日:
1999/03/10
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:272
- ISBN:4-480-08469-X
- JANコード:9784480084699
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人間の存在は元来「場所」的である。が、その「場所」の根本性格はどのようなものなのであろうか。私たちの存在が「世界の内にあること」と見られる場合、その世界そのものは「限りない開け」に於いてある。したがって我々の存在は「限りない開けに於いてある世界に於いてある」ことになる。この二重の「於いてある」は、二重性としては見えない構造のものであるが、我々の実際の生活の様々な領域の様々な営為にまで拡がる。本書はハイデッガーの基礎存在論、ボルノウの空間論、エリアーデのヒエロファニー論、西田幾多郎の場所論、禅の十牛図などを手掛かりにして人間存在の基本的な構造を解明、考察する。
第1章 世界と虚空
第2章 世界の有意義性と世界の無、及び四方界(das Geviert)
第3章 地平と地平の彼方
第4章 住む―安住と不安住と不住
第5章 もう一つの次元―世界とコスモス
第6章 世界遊戯と二重世界内存在
第7章 場所と時間
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