森有正エッセー集成 5
著者の思想の到達点。単行本『木々は光を浴びて』と、さまざまな時期に日本を論じたエッセー五篇に、日記(一九七〇―七六年)を収録。
【解説: 海老坂武 】
近代日本の宿命、西欧との交わりのなかで、その思想・文化の単なる知的理解ではなく、自己の内面から西欧を血肉化し、それに対応した日本認識を自らの命題とし、日々の生活を通して西欧という現実に食い入りながら思想経験にまで高めた森有正。この前人未踏の、きびしく逞しい、豊かな展望を内に含んだ精神的営為の真髄を全5巻に集大成。第5巻は、“経験”の深まりが“変貌”をみせて、著者の思想の到達点を示す『木々は光を浴びて』全篇と、さまざまな時期に日本を論じたエッセー5篇に、1970年から76年までの日記を収録。
木々は光を浴びて(雑木林の中の反省
木々は光を浴びて、…
暗く広い流れ ほか)
故国の情感
東京の一隅
八月十五日の感想
現下の時点にあたって思う
三十年という歳月
日記(1970年1月25日〜1976年8月6日)
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