ユダヤ古代誌 5
ヘロデによる権力確立(前三七−二五年)から、その全盛時代(前二五−一三年)を経て、彼の死後の混乱、イエス生誕のころまでを描く。
ヨーロッパのキリスト教徒や知識人たちにもっとも広く読まれてきた『ユダヤ古代誌』。天地創造から説き起こし、紀元後66年のユダヤ戦争直前までの記述で終わる全20巻は、ヨセフスが敗軍の指揮官のひとりとしてローマに降ったのち、皇帝の厚遇のもとに書かれた。政治的には親ローマ派であり、思想的にはユダヤ教、ユダヤ文化の弁護者であったヨセフスの大著は、ユダヤ史を知るうえできわめて貴重な史料であるばかりでなく、イエスと同時代の散逸した記述を数多く含む文献として、キリスト教徒たちの関心をひきつけてきた。原著15〜17巻までを収める文庫版第5巻は、ローマの傀儡ヘロデによるパレスチナ支配の栄耀栄華と、その悲惨な最期。
ヘロデによる統治(前37‐25年)―権力確立のための時期
ヘロデによる統治(前25‐13年)―全盛時代
ヘロデによる統治
ヘロデ家の内紛
ヘロデの建造物その他
宮廷内の軋轢の深刻化
ヘロデの息子たちの最期
アンティパトロスの策謀
ヘロデの死(前四年)
ヘロデの死後の混乱
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