柳田国男論・丸山真男論
日本人の鮮明な画像を追いつづけた柳田国男と戦後に新たな思想の地平を切り拓いた丸山真男――近現代の代表的思想家を論じる。
【解説: 加藤典洋 】
体液のように流れる柳田の文体と方法にかたちをあたえ、彼のえがいた稲の人としての「日本人」の鮮明な画像と,そこに見えかくれする「山人」や「アイヌ」の影に徹底した考察を加える「柳田国男論」。丸山の戦争体験の批判を入口に、『日本政治思想史研究』における徂徠学の評価の分析を軸にすえ、丸山政治学が幻想の「西欧」という虚構の立場を設定して初めて切り拓いた地平を検証する「丸山真男論」。近現代の代表的な思想家を俎上にのせ、雄勁なスケールでその核心を論じる。
柳田国男論(縦断する「白」
動機・法社会・農
旅人・巡回・遊行)
丸山真男論(序論
「日本政治思想史研究」
総論)
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