時間論

中島 義道

「過ぎ去ったもの」と捉えられて初めて、〈現在〉は成立している。無意識的な現在中心主義に疑義を唱える新しい時間論。オリジナル書下ろし!

時間論
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,050円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:ナ-8-1
  • 刊行日: 2002/02/06
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:260
  • ISBN:4-480-08683-8
  • JANコード:9784480086839
中島 義道
中島 義道

ナカジマ ヨシミチ

1946年福岡県生まれ。77年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。83年、ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士)。現在は電気通信大学教授。主な著書に『哲学の道場』(ちくま新書)、『哲学者とは何か』『たまたま地上にぼくは生まれた』(いずれも、ちくま文庫)、『時間論』『カントの法論』(いずれも、ちくま学芸文庫)、『悪について』(岩波新書)、『孤独について』(文春新書)、『ウィーン愛憎』(中公新書)、『哲学の教科書』(講談社学術文庫)などがある。

この本の内容

時間とは、“いま”が次々に姿を現しては過去へと消えていく流れである―こうした「一般常識」は、西洋哲学でも支配的だった。その「現在中心主義」というべき時間像においては、非日常的な長さや幅のない極小的“いま”が前提にされている。しかし、その前提自体が誤解なのだ。この誤解を解いていくと、むしろ、想起の対象としての過去との対比で、初めて“いま”が成立するという「過去中心主義」が迫り出してくる。人間を呪縛してきた「現在中心主義」に疑義をとなえ、時間とは何なのかを見つめなおす、新しい時間論。

この本の目次

第1章 過去中心主義とは何か
第2章 過去と空間化
第3章 過去と想起
第4章 過去と自由
第5章 時間の限界としての現在
第6章 幻想としての未来

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