ユダヤ戦記 3
ユダヤ人の聖性が宿る都エルサレムと神殿を失ったのに、彼らの神は沈黙を守る。そして二〇〇〇年にわたる流浪が始まった。全三巻完結。
紀元66‐70年、パレスチナのユダヤ人たちはローマ帝国と戦った。だが、彼らにとってこの戦争の結末ほど悲劇的なものはなかった。聖性が宿ると信じられた都エルサレムと神殿を失ったにもかかわらず、彼らの神は沈黙したままだったからである。神の沈黙は彼らに神の再解釈を迫り、以後、ユダヤ人たちの運命は大きく変わった。2000年にわたる流浪の始まりとなったのだ。この戦争を克明に記録した本書は、古代キリスト教以来、現代に至るまで西欧社会の必読書であり、イエスの神性を保証するプルーフテクストとして機能してきた。第3巻は、神殿の炎上から終戦まで。詳細な年表、索引、解説を付す。
アントニアの塔陥落する
神殿炎上
ローマ軍の軍旗、神殿の中庭に立てられる
ティトス、都へ入城する
戦い終わって
ローマ市民の歓迎と凱旋式
要塞の攻略
最後の砦マサダの陥落
エジプトへ逃れたシカリオイほか
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