映像の詩学
フォード、ブニュエル、フェリーニ、ゴダール、ペッキンパー…。たぐい稀な感性が読んだスリリングなフィルム体験。著者初の海外映画作家論。
フォードに翻る白、ルノワールの淫らな風、偏愛してやまぬB級アクション、そしてゴダール論へ…日本映画批評史に、まったく新たな批評言語を導入し、革新的な批評空間を構築した著者が、そのたぐい稀な感性とスリリングなフィルム体験から鋭く映像を読解し、従来の映画評価を根底から覆した、初めての海外映画作家論。図版多数収録。
1 「巨匠」たちの挑発(ジョン・フォード、または翻える白さの変容
ハワード・ホークス、または映画という名の装置
ジャン・ルノワール、または触覚都市の痕跡)
2 「亡命者」たちの栄光(ルイス・ブニュエル、または越境者の論理
フリッツ・ラング、または円環の悲劇
ジョセフ・ロージー、または廃墟と廃墟以前)
3 「B級アクション」の系譜(ロバート・オルドリッチ、または快楽の陰欝な構造
ドン・シーゲルとリチャード・フライシャー、または混濁と透明
サム・ペッキンパー、または契約者の自由と不自由)
4 ファシスムと戯れる作家たち(アラン・レネ、あるいは鏡を恐れるナルシス
ベルナルド・ベルトルッチ論、闇・迷路・偶然
フェリーニ ルイ・マル ジャック・ドロワン、レジスタンス神話と映画)
5 ゴダールの「変貌」?(『勝手にしやがれ』から『気狂いピエロ』へ
『イタリアにおける闘争』批評とフィルム体験
『万事快調』隠蔽と顕示)
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