グロテスクの系譜
ルネサンス期、清澄なる古代復興の影で〈グロテスクなもの〉は産まれた。怪物的・遊戯的なるものの系脈を美術史の碩学が解剖する。図版多数。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,365円(税込)
- Cコード:0170
- 整理番号:シ-16-2
- 刊行日:
2004/04/07
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:304
- ISBN:4-480-08839-3
- JANコード:9784480088390
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“グロテスクなもの”は、ルネサンス美術が「純粋で清澄なる古代」を復興する陰で産み落とされた。滑稽図やアラベスク模様など空間を装飾する絵画では、「現実的空間の否定」と「雑種(ハイブリッド)な生き物の増殖」が中心原理となり、遠近法と物語(イストリア)で構築された世界秩序からの解放が可能となる。「疎外された奇形児」か「豊穣な民衆世界」かという両極からしか批評されてこなかった、この怪物的で遊戯的なものの系譜を、美術史の碩学が的確精緻に解剖する。収録図版多数。本邦初訳となる関係二論文を収録。
1 グロテスクの系譜(「名づけえざる装飾」に関するエセー
「放縦で滑稽な絵画」
怪物たちと「滑稽図ドロルリィー」
夢か怪物か?
笑いのデーモン
アラベスクへの経路
他のさまざまな道)
2 仮面、仮面行列、装飾用の怪人面
3 現代美術における遊びと聖なるもの
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