夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
筆おろし、若衆入り、水揚げ…。古来、日本人は性に対し大らかだった。在野の学者が集めた、柳田が切り捨てた性民俗の実像。
【解説: 上野千鶴子 】
筆下し、水揚げ、若衆入り、夜這い…。ムラであれマチであれ、伝統的日本社会は性に対し実におおらかで、筒抜けで、公明正大であった。日本民俗学の父・柳田国男は“常民の民俗学”を樹ち立てたが、赤松は、「性とやくざと天皇」を対象としない柳田を批判し、“非常民の民俗学”を構築し、柳田が切り捨ててきた性民俗や性生活の実像を庶民のあいだに分け入り生き生きとした語り口調で記録した。『夜這いの民俗学』『夜這いの性愛論』の二冊を合本した本書は、性民俗の偉大なフィールド・ワーカー赤松啓介のかけがえのない足跡を伝える。
『夜這いの民俗学』(夜這いの民俗学
夜這いの性教育(ムラの仲間組織
子供の遊びと性
現役兵としての仲間組織 ほか))
『夜這いの性愛論』(ムラの性愛論(マツリとムラの性
農作業と性民俗
筆下し、水揚げ ほか)
マチの性愛論(場末の性生活
マチの夜這い習俗
口入屋のしくみ ほか))
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