八月の砲声 上
一九一四年、ある暗殺が欧州に戦火を呼びこむ。情報の混乱、指導者たちの誤算と過信は予期せぬ世界大戦を惹起した。ピュリツァー賞受賞の名著。
1914年6月28日、サライェヴォに響いた一発の銃声がヨーロッパに戦火を呼びこんだ。網の目のような条約で相互に結ばれた各国指導者たちは、開戦準備に奔走する一方で戦争回避の道を探るが、戦火は瞬く間に拡大する。情報の混乱、指導者たちの誤算と過信。予測不能の情況のなかで、軍の用意していた戦術だけが既定方針として着々と実行され、世界は戦争の泥沼に沈んでいった。―第一次世界大戦の勃発に際し、政治と外交と軍事で何がどう決定され、あるいは決定されなかったかを克明に描いてピュリッツァー賞に輝いた、戦争ノンフィクションの傑作。上巻はブリュッセルの陥落までを収録。
大葬
戦争計画(「右翼最右端は、袖で海峡をかすって通れ」
セダンの影
「ただ一名の英国兵…」
ロシア式蒸気ローラー)
戦争勃発(八月一日のベルリン
八月一日のパリ ロンドン
最後通牒とブリュッセル
「落ち葉のころには家へ帰れる」)
戦闘(「手中の敵ゲーベン号をとり逃がす」
リエージュとアルザス
英国海外派遣軍大陸へ向かう
サンブル・エ・ミューズ)
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