江戸の町は骨だらけ
東京では大工事のたびに人骨や墓の跡がたくさん発見されている! 埋もれた骨から次々ひもとかれる江戸・東京の歴史民俗物語。
【解説: 氏家幹人 】
都心の地下は骨だらけ。東京の地面の下には人骨が描くもう一つの江戸・東京地図が封印されている。―実際、都心では大きな工事のたびに夥しい骨や墓の跡が発見されている。「まさかこんなところが墓地だったとは」。でも気付かないのも当たり前。なぜなら、かつて寺は「人捨て場」と一体で、寺の頻繁な引越しはウワモノだけの移転で済まされ、骨はかまわず打ち捨てられていたから。この「骨だらけ」という事実から、古い江戸の姿、都市造営、葬儀と埋葬など、歴史、地理、民俗、宗教にまたがるさまざまな事実を、豊富な資料やデータを駆使して浮かび上がらせた異色の都市史。
第1部 東京の骨(日本人の死体観
死体と骨の間
江戸の寺院
骨の見つかり方
江戸の寺院のデータ
骨の発見の時代差)
第2部 東京の怨霊(はじめに―「やしろ」の改称
明治の宗教改革
神社号の誕生
京都との比較
神の定義について ほか)
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