安政江戸地震 ─災害と政治権力
巨大災害は政治と社会に内在するひずみを一気に顕在化させる。江戸の地殻に走った亀裂が政権瓦解を呼んだ歴史のうねりを臨場感溢れる筆致で描く。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 945円(税込)
- Cコード:0121
- 整理番号:ノ-1-2
- 刊行日:
2004/12/08
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:288
- ISBN:4-480-08886-5
- JANコード:9784480088864
- 在庫 ×
維新をさかのぼること12年、安政2年秋の夜半、直下型大地震が江戸を襲った。大江戸八百八町を壊滅させ、7千人を超える死者を出したこの地震が、幕府倒潰の序曲となった。巨大災害は、政治と社会に蓄積されたひずみを一挙に顕在化させずにはおかない。政権の当事者能力の欠如。地震後の社会の「ラディカルな能天気、支配層への期待感ゼロ状態、とことん徹底的な政治無関心」。国家権力は液状化した地盤の奈落に自重で沈降していく。江戸の地殻に走った亀裂は、いかにして幕府の基盤を掘り崩し、政権瓦解を導いたのか。その歴史のうねりを緻密な考証分析と緊迫の筆致で描く、災害と政治の歴史学。
第1章 歴史は揺り返す
第2章 地震前夜の江戸
第3章 江戸官庁街直撃―安政二年十月二日夜・その一
第4章 日本橋と深川―安政二年十月二日夜・その二
第5章 世は安政、民のにぎわい
第6章 運命の卯年
補論 「江戸とその自然地形」図を思い立つまで
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