ペンと剣
ポストコロニアル批評の第一人者が『オリエンタリズム』等の自著とパレスチナ問題を語る。幅広い批評領域の真髄と情熱が集約された一冊。
ヨーロッパ文明とオリエントの相克を見つめ、排他主義、分離主義的な西欧的価値観に鋭い異議を唱えてきたサイード。二〇世紀後半もっともアクチュアルな闘う知識人が、思想界に新潮流を生んだ古典的名著『オリエンタリズム』や『文化と帝国主義』などの自著を語り、パレスチナ問題とのかかわりを広い視野から検討する。異色のコミュニティ・ラジオ番組で長期に重ねられたインタビューをもとに、平易な語り口のなかにルネサンス的教養人サイードの批評の真髄と情熱を凝縮させた一冊。
第1章 パレスチナ人の祖国追放をめぐる政治と文化
第2章 オリエンタリズム再訪
第3章 ペンと剣―文化と帝国主義
第4章 イスラエルとPLOの合意―批判的評価
第5章 パレスチナ―歴史への裏切り
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