実存から実存者へ
世界の内に生きて「ある」とはどういうことか。存在は「悪」なのか。初期の主著にしてアウシュヴィッツ以後の哲学的思索の極北を示す記念碑的著作。
世界の内に生きて「ある」とはどういうことなのか。20世紀哲学の開拓者たちが深めてきたこの問いを、レヴィナスは捕虜収容所というギリギリの状況下にあって出発点から問い直した。フッサールやハイデガーの思想にいち早く透徹した理解を示しつつも、つねに批判的な参照項として、ギリシャ以来の合理主義と手を切った地点から新たな展望を開いてみせる。非人称的な「ある」ことが、「私」として「実詞化」され、糧を求め、他者に出会い、夜一人目醒め、芸術や神に関わる…。レヴィナス初期の主著にして、アウシュヴィッツ以後の哲学的思索の極北を示す記念碑的著作。存在は「悪」なのか―。
実存との関係と瞬間(実存との関係
疲労と瞬間)
世界(志向
光)
世界なき実存(異郷性
実存者なき実存)
実詞化(不眠
定位
時間へ)
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