恋愛の不可能性について
愛という他者との関係における神秘に言語学的な方法論で光を当てる表題作ほか、現代思想を駆使し社会の諸相を読み解く力作。
【解説: 永井均 】
愛=社会性をめぐる謎を考えるのは、言語哲学のパズルを解くのに似ている。それは「言語」こそが、人間をまさに人間たらしめている人間の秘密をもっとも明白に示しているからだ。愛という他者との関係における神秘に言語学的なアプローチで光を当てる表題作のほか9篇。貨幣と他者、宗教と音楽、言語と理解など、現代思想を自在に駆使しつつ社会の諸相に切り込み、その形式を徹底して論理的に解明し、他者とのコミュニケーションの実像を読み解く。現代社会学の先端を疾駆する力作を揃える。
序章 「これは愛じゃない」
第1章 恋愛の不可能性について―愛すること・と・信じること
第2章 言語理解の本性を求めて
第3章 言語と貨幣の問を往復する
第4章 貨幣における他者性
第5章 待つことと待たれること
第6章 美を完結させる乱調―数学と社会学
第7章 表現の禁止を経由する表現
第8章 逆説の合理性―意味の秩序=順序・と・他者の効果
第9章 コミュニケーションに未来はあるか―多重化するメディアを考える
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