中世賤民の宇宙 

阿部 謹也

畏怖から賤視へ
西洋中世の身分差別と賤民
阿部史学の代表作

西洋中世の身分差別と賤視の問題に正面から取り組んだ著作。畏怖が賤視に変わる過程を考察、中世の人々の心的構造の核に迫る。
【解説: 大黒俊二 】

中世賤民の宇宙 
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,365円(税込)
  • Cコード:0122
  • 整理番号:ア-25-1
  • 刊行日: 2007/02/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:400
  • ISBN:978-4-480-09047-8
  • JANコード:9784480090478
阿部 謹也
阿部 謹也

アベ キンヤ

1935年、東京に生まれる。1963年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。小樽商科大学教授、一橋大学教授、一橋大学学長、共立女子大学学長などを歴任。一橋大学名誉教授。著書に『西洋中世の男と女』『中世賤民の宇宙』『自分のなかに歴史をよむ』『ハーメルンの笛吹き男』『「世間」への旅』『阿部謹也著作集』全10巻(以上、筑摩書房)、『「世間」とは何か』(講談社)、『物語 ドイツの歴史』(中央公論新社)、『阿部謹也自伝』(新潮社)など多数ある。2006年9月死去。

著者に関する情報

追悼・阿部謹也[全文を読む]

この本の内容

差別はどこから生まれてくるのだろうか?ヨーロッパにも職業差別・身分差別は存在したのだろうか?本書は、『ハーメルンの笛吹き男』で西洋中世の被差別民の存在に初めて光をあてた著者が、賎視と身分差別の問題に正面から取り組んだ、阿部史学の代表的著作である。西洋中世において、キリスト教の浸透による時空観念の一元化と死生観の転換によって、畏怖の対象であった職業を賎視するようになる過程を考察する。「ヨーロッパ中世賎民成立論」のほか「ヨーロッパ・原点への旅」「死者の社会史」等も収め、“小宇宙”と“大宇宙”をキーワードに西洋中世の人々の心的構造の核に迫る。

この本の目次

私たちにとってヨーロッパ中世とは何か
ヨーロッパ・原点への旅―時間・空間・モノ
死者の社会史―中世ヨーロッパにおける死生観の転換
ヨーロッパ中世賎民成立論
中世ヨーロッパにおける怪異なるもの
ヨーロッパの音と日本の音

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可