市場・道徳・秩序
近代日本の「市場社会」観
明治の知識人は西欧思想における市場をどう受けとめたのか。緻密な文献的考証から福沢諭吉、徳富蘇峰らの思想を読み解く名著。
【解説: 猪木武徳 】
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,575円(税込)
- Cコード:0131
- 整理番号:サ-22-1
- 刊行日:
2007/07/10
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:464
- ISBN:978-4-480-09085-0
- JANコード:9784480090850
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福沢諭吉、徳富蘇峰、中江兆民、幸徳秋水。代表的な明治の知識人である彼らは、西欧的近代思想における市場活動をどう受け止めたのか。立脚点が大きく異なる彼らの思想を、市場に対するスタンスから読み解く。秩序はいかに形成されるのか。人々の欲望が交換関係のうちに相互に媒介される「市場」によって育まれるのか、あるいは、欲望を自覚的・道徳的に抑制することが要件なのか。著作の精読から、明治という新たな時代におけるそれぞれの秩序構想を掘り下げて、経済と道徳の密接不可分の関係を浮き彫りにする、思想史研究の名著。1991年度サントリー学芸賞受賞作。
第1章 「独立」と「情愛」―福沢諭吉と市場社会
第2章 青年期徳富蘇峰における道徳と経済
第3章 中江兆民における道徳と政治―「近代的政治思想」とは何か
第4章 幸徳秋水における伝統と革命
補論1 独立・官吏・創業―明治政治思想史における「政治家」と「官僚」
補論2 経済的繁栄のなかの「市民」理想―『富と美徳』をめぐって
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