分裂病と他者
精神病理学と現象学を往還する
木村臨床哲学の到達点
分裂病者の「他者」問題を徹底して掘り下げた木村精神病理学の画期的論考。「あいだ=いま」を見つめ開かれる「臨床哲学」の地平。
【解説: 坂部恵 】
精神病理から人間存在の本質にいたる思索をさらに深め、分裂病者にとっての「他者」の問題を徹底して掘り下げた木村精神病理学の画期をなす論考。ハイデッガー、西田幾多郎らに加え、デリダ、ラカン、レヴィナスなどの構造主義と正面からわたり合い、自己と他者との関係のありかたを「あいだ=いま」という本質的な項を媒介として見つめ直す。研ぎ澄まされた治療感覚をもって、患者の生き方を知覚し、治癒をめざして真摯な長い対話を重ねる著者の思策と営為。今、「臨床哲学」の地平が開かれる。
あいだと時間の病理としての分裂病
他者の主体性の問題
自己と他者
家族否認症候群
精神医学における現象学の意味
直観的現象学と差異の問題―現象学的精神医学の立場から
危機と主体
離人症における他者
内省と自己の病理
自己の病理と「絶対の他」
現象学的精神病理学と“主体の死”―内因の概念をめぐって
境界例における「直接性の病理」
離人症と行為的直観
分裂病の治療の関して
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