翔太と猫のインサイトの夏休み ─哲学的諸問題へのいざない
わくわくする哲学
「私」が存在することの奇跡性など哲学の諸問題を、自分の頭で考え抜くよう誘う。予備知識不要の「子ども」のための哲学入門。
【解説: 中島義道 】
哲学とは何よりもまず、好奇心と探究心に満ちた子どもの遊び場だ―。中学生の翔太と猫のインサイトが、「いまが夢じゃないって証拠は?」「心があるって、どういうこと?」「たくさんの人がいる中で、ある一人だけが『ぼく』なのはなぜ?」「死ぬって、どういうこと?」といった問いをめぐり対話する。「私」が存在することの奇跡性のほか、実在論や可能世界、正義原理、言語ゲームなど哲学の諸問題を取り上げ、自分の頭で考え抜くよういざなう。予備知識のいらない、「子ども」のための哲学入門。
第1章 いまが夢じゃないって証拠はあるか(ぼくらは培養器の中の脳か
ほんとうであるとは?
見える世界とほんとうの世界
デカルトのはなし)
第2章 たくさんの人間の中に自分という特別なものがいるとはどういうことか(他人には心がない?
心があるとは?
ぼくは存在する!
カントのはなし)
第3章 さまざまな可能性の中でこれが正しいといえる根拠はあるか(善悪の客観的な基準はあるか
住んでる世界が違う?
意味は存在しない
ウィトゲンシュタインのはなし)
第4章 自分がいまここに存在していることに意味はあるか(人間には自由意志があるか
宇宙の果ては―「いま」の神秘?
死―人生の意味
ハイデガーのはなし)
第5章 死と夢
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