自分ということ
それは「あいだ」にある
自己と時間の病理を辿り、存在者自己と自己の存在それ自体の間に広がる「あいだ」を論じる木村哲学の入門書。
【解説: 小林敏明 】
「自己」とか「自分」とは、私たち個人の内部的ななにものかだろうか。自分の「自」は「おのずから」の「自然」となり、また「みずから」の「自分」となり、両者の間で根源的な生命は躍動する。自己あるいは自分とは、私の内部にあるものではなくて、私と世界との、総じて人と人との「あいだ」にあるのだ。自己の自己性にかかわる危機として分裂病(統合失調症)や離人症を取り上げ、「あいだ」の時間性や、自己の「もの」的ありよう・「こと」的ありように光を当てる。著者の内面の歴史を背景に語られる木村哲学への最初の一歩。
「自然」について
自己とは何か
「あいだ」と「ま」
「間」と個人
思春期病理における自己と身体
存在論的差異と精神病
ハイデッガーと精神医学
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