奇談異聞辞典
ふしぎな話、あやしい世界
ろくろっ首、化け物屋敷、狐火、天狗。古今の書に精通した宵曲が、江戸の随筆から奇にして怪なる話を選り抜いて集大成した、妖しく魅惑的な辞典。
奇異なる物語に浸る至福 東雅夫
江戸時代の随筆集は怪談奇談の宝庫である。博覧強記の柴田宵曲が、『耳嚢(みみぶくろ)』『甲子夜話』をはじめ107種もの随筆集から奇談異聞の記事を抜粋、見出しをつけ、五十音順に配列した本書は、近世奇談随筆の一大アンソロジーである。おびただしい文献から選り抜かれた奇談異聞の数々は、まず読物として面白く、同時に、河童・天狗・竜・狐狸・魚怪・幽霊・化物屋敷・ろくろ首・舟幽霊・異人・奇石・隠し里など、全国各地の怪異妖怪譚の貴重な資料集でもある。
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