怖い絵ばかり、カラー50幅
怪談噺で有名な幕末明治の噺家・三遊亭円朝が遺した鬼気迫る幽霊画コレクション50幅をカラー掲載。美術史、文化史からの充実した解説を付す。
![高田 衛](/noimg/noimg_author.gif)
高田 衛
タカダ マモル
1930年、富山県生まれ。早稲田大学大学院修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。近畿大学文芸学部教授を務めた。専攻、日本近世文学。著書に『女と蛇』(筑摩書房)、『新編江戸幻想文学誌』、『完本八犬伝の世界』(以上ちくま学芸文庫)。編・校注に『江戸怪談集』上・中・下(岩波文庫)他多数
![安村 敏信](/photo/author/medium/002944.jpg)
安村 敏信
ヤスムラ トシノブ
1953年生まれ。東北大学大学院修士課程修了。板橋区立美術館学芸員を経て、現在、同館館長。日本近世絵画史専攻。板橋区立美術館で、江戸文化シリーズと銘打ってユニークな企画展を継続的に開催、人々に広く日本の伝統美術に親しんでもらう機会を捷供し注目を集める。著書に『江戸の絵師「暮らしと稼ぎ」』(小学館)、『別冊太陽 河鍋暁斎奇想の天才絵師』(平凡社)、『もっと知りたい狩野派 探幽と江戸狩野派』(東京美術)、『美術館商売』勉誠出版)などがある。
「牡丹燈篭」「乳房榎」などの怪談で知られる幕末明治の噺新・三遊亭円朝はまた、幽霊画のコレクターでもあった。怪談噺の糧にということか、円山応挙、歌川広重、河鍋暁斎はじめ、有名・無名の画家の鬼気迫る幽霊画を、円朝は収集し続けたという。嫣然たる美女、子を抱く母、無念、恨み、心残り…本書には谷中の名刹・全生庵に遺された、それら幽霊画50幅をカラーで掲載。辻惟雄、河野元昭、諏訪春雄、高田衛、延広真治、安村敏信の各氏による、幽霊と幽霊画にまつわる美術史、文化史の方面からの充実した論考を付す。スッと汗の引く名画集。
幽霊画と妖怪画―円朝の幽霊画コレクションをめぐって
カラー図版 全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション
応挙の幽霊―円山四条派を含めて
日本人の幽霊観と全生庵幽霊画
幽霊の“像”の変遷
怪談牡丹燈篭
全生庵の幽霊画コレクション
図版解説
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