もりやはやし ─日本森林誌
日本の風景・里山
日本の風景「里山」を提唱した森林生態学者による滋味あふれるエッセイ。もりやはやしと共存した暮らしをさりげない筆致で綴る。
【解説:渡辺弘之 】
日本の農村の原風景ともいわれる「里山」は、農地と山が近接する日本ならではの風景である。そこでは農用林として、人の暮らしともりやはやしが共存していた。失われかけている人と自然とのきずなを取り戻すきっかけとして、それを見直してみようという思いをこめて本書の著者が造った語が「里山」であった。里山は、自然とヒトとの微妙なバランスの上に成り立っている。古人は経験的にそのことを知っていたが、いまでは森林生態学の研究成果でより合理的に知ることができる。森林と長く深くまじわり、豊かな学識をたたえた森の学者による、さりげなくも滋味あふれるエッセイ。
もりやはやし
車窓の風景
食物採取の場
キノコ狩
マツとマツ林
狩人
毛皮と木の皮
木材生産の場
森林の変遷
世界最高の森林
木の実の旅
外来の樹種
長寿の木
スギの木
北山スギ
サシキとツギキ
アスナロ
タケとササ
庭木と果樹
森と動物たち
山火事
治山治水
土の中の生物
町の小鳥
宮の森
自然保護
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