官能の哲学
欲望がつくる逆説と罠
現代における身体とメディアの関係、そこに生起するエロティックな記号を炙りだす。絵画、映画等、縦横に論じる著者の筆が冴える。
【解説: 小野正嗣 】
ゴダールと谷崎が描いた乳房の違い。バルテュスの画に見る緊張感漂う欲望。「欲望とは脱我ではなく、「わたし」が欲望し、かつ欲望する「わたし」自身を同時に意識している」―著者は、性は修辞的にしか語りえず修辞は性的にしか実践しえないという空転する命題を提示して、現代のメディァ空間に棲息し、あらゆる葛藤や屈折の表象として立ち上がるエロティックな記号を炙り出す。さまざまな作品を引用し横断しつつ、映画、絵画、小説等から「表象のエロス」を掬い取り描き出す、意欲的論考。
乳房が眼を閉じる―序にかえて
1 修辞的身体(´erotiques/rh´etoriques
インテルメッツォ―バルテュスの絵をめぐる ほか)
2 歴史の地平(電子的レアリスム
スクリーン―遮蔽と露出 ほか)
3 確率/イメージ/メディア(表象と確率
見えるものと見えないもの ほか)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可