自己組織化の経済学 ─経済秩序はいかに創発するか
なぜ不況は起こり
また回復するのか
複雑かつ自己組織化している経済というシステムに、複雑系の概念を応用すると何が見えるのか。不況発生の謎は解ける? 経済学に新地平を開く意欲作。
時として、世界経済は深刻な不況に陥る。その原因は、戦争などはっきりしていることもあるが、わからないことが多い。つまり、伝統的な国際経済学の枠組みでは、世界的な不況の原因を説明できないのである。そこで教授は考えた。複雑化し自己組織化している経済というシステムに、複雑系の概念を応用できないか―。「不安定から生じる秩序」と「ランダムな成長から生じる秩序」の原理から、不況の原因や景気循環のメカニズム、また企業の立地の変遷の仕組みや、都市がどのように形成され発展するかなどを、鮮やかかつスリリングに読み解いていく、異色の講座。経済学に新たな地平を開いた意欲作。
第1部 胚、地震、そして経済学(空間における自己組織化
景観複雑性
都市のミステリ
自己組織化の原理
これまでのまとめ)
第2部 時間と空間における自己組織化(自己組織化のダイナミクス
時間における自己組織化
空間における自己組織化
結論
補論―中心地の進化)
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