新編 普通をだれも教えてくれない
生きる拠りどころとは?
「普通」とは人が生きる上で拠りどころとなるもの。それが今見えなくなった。身体から都市空間まで「普通」を巡る哲学的思考の記録。
【解説: 苅部直 】
「普通」とは、人が生きていく上で本当に拠りどころとなること。ところが今、周りを見渡してみても、そんな「普通」はなかなか見出せない。私たちが暮らす場も大きく変わり、人と人との結ばれ方も違ってきた。自由で快適で安全な暮らし。それが実現しているようでその実、息苦しい。時として私たちは他人を、そして自らを傷つける。一体、「普通」はどこにあるのか?この社会の「いま」と哲学的思考とが切り結ばれる珠玉のエッセイ集。
1 普通をだれも教えてくれない―人生のベーシックス
2 ひとは日付に傷つく―神戸児童虐殺事件と阪神大震災
3 からだが悲鳴をあげている―パニック・ボディ
4 ずっとこのままだったらいい―干上がる私的な空間
5 街が浅くなった―都市の肌理
6 思いがとどくだろうか―ホスピタリティについて
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