ガルガンチュアとパンタグリュエル 3 第三の書

フランソワ・ラブレー 著 , 宮下 志朗 翻訳

純化された笑いの宇宙

パニュルジュが結婚を決意するも迷走、物語は夢や占いをめぐっての目くるめく言葉のアリーナと化す。浄められた〈愚者〉の世界の豊饒な魅惑。

ガルガンチュアとパンタグリュエル 3 第三の書
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 1,575円(税込)
  • Cコード:0197
  • 整理番号:ら-5-3
  • 刊行日: 2007/09/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:608
  • ISBN:978-4-480-42057-2
  • JANコード:9784480420572
フランソワ・ラブレー
フランソワ・ラブレー

ラブレー,フランソワ

(1483?−1553)フランスの作家・医師。 モンテーニュとともに16世紀フランスを代表する文学者。 トゥーレーヌ地方シノンに、 弁護士の末子として生まれる。 フランチェスコ会修道院に修道士として起居し、 哲学・神学を学ぶかたわらギリシャ語を独習。 1528年ごろパリに上る。 30年秋、モンプリエ大学医学部に登録。 32年にリヨン市立病院に勤務、 医師・古典学者として第一歩を踏み出す。そのころ『パンタグリュエル』を発表。 34年『ガルガンチュア』、 46年『第三の書』、 52年に『第四の書』を完成。

宮下 志朗
宮下 志朗

ミヤシタ シロウ

1947年生まれ。 東京大学大学院総合文化研究科教授(言語情報科学専攻)。著書に、『本の都市リヨン』『ラブレー周遊記』『読書の首都パリ』『書物史のために』ほか多数。

この本の内容

フランス・ルネサンス文学を代表する作家ラブレーの記念碑的大作、待望の新訳第3弾。平和な時代を迎え、領主となったパニュルジュは、またたく間に財産を蕩尽、借財を抱えながら「借金礼賛」論議を展開。さらに、結婚を決意するもふんぎりがつかず、物語空間は、夢や占いをめぐっての、めくるめく言葉のアリーナと化してゆく。有名な“たまきんブラゾン”も登場、浄められたワイズフールの世界の豊饒な魅力。

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