美の死 −ぼくの感傷的読書
「一冊の本を読むことは、一人の女と寝ることに似ている」という年季の入った本読みの心を揺さぶる本と、作家への熱き想い。
【解説: 鴻巣友季子 】
- シリーズ:ちくま文庫
- 798円(税込)
- Cコード:0195
- 整理番号:く-6-1
- 刊行日:
2006/03/08
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:336
- ISBN:4-480-42187-4
- JANコード:9784480421876
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「一冊の本を読むことは、一人の女と寝ることに似ている―外見だの評判だのは、むろん当てにならない。女は寝てみなければわからない」とは、著者久世光彦の言葉だが、言いえて妙である。稀代の本読みが心を震わせる本と、三島由紀夫、江藤淳、吉行淳之介、保田與重郎、太宰治など思いを寄せる作家に熱く迫る。
女の“片腕”との対話―川端康成「片腕」
いつもの時刻―内田百〓(けん)「サラサーテの盤」
桜色の恋物語―川上弘美「春立つ」
キイ・ワードは“小”―川口松太郎「櫓太鼓」
葉子―大岡昇平「花影」
死への眼差し―清岡卓行「海の瞳」
蛍は三度現れる―織田作之助「蛍」
老いてなお―岡本かの子「老妓抄」
“感傷”の大旗―福永武彦「草の花」
空の花篭―渡辺温「温哀相な姉」〔ほか〕
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