現人神の創作者たち(上)
「尊皇思想」はなぜ生まれたか?
封印された歴史を見直す
日本を破滅の戦争に引きずり込んだ呪縛の正体とは何か。幕府の正統性を証明しようとして、逆に「尊皇思想」が成立する過程を描く。
【解説: 山本良樹 】
日本は抗い難い力に引きずられるように、破滅をもたらした戦争に突き進んだ。戦後は、「戦時下」の記憶を抹殺して高度成長を成し遂げたが、実は正体不明の呪縛は清算されず、「まやかし」によってやり過ごしてきたのである。上巻では、江戸期に幕府の官学となった朱子学が神道と混淆し、幕府の正統性を証明しようとする手続きの中から「尊皇思想」が成立してゆく過程を描く。
慕夏思想・天皇中国人論と水土論
亡命中国人に発見された楠木正成
日本=中国論の源流
もし孔子が攻めてきたら
国家神道という発想
正統的な儒学者・佐藤直方
偽書のたどった運命
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売国奴と愛国者のあいだ
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